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2009.05.25 audio-technica ATH-W5000バランスリケーブル

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audio-technicaのハイエンドヘッドフォンのバランスリケーブルを行いました。
新品の状態で送られてきたW5000。最近何台も行っていますのでその音質は言わずとしれた高音質。音質について少し述べますと、世の中ではいろいろ言われておりますが、いわゆる ソースに忠実な再生 という感じの音質です。つまり 源流の音を再生しているという感じなので ヘッドフォンの音質を評価するのは難しいヘッドフォンかもしれません。しっかりとドライブしてあげると緻密で抜けの良い ある意味モニター的な音。そして リスニング用途に向いた全体域に渡ってバランスの良い再生音です。
仕様は お客様と相談した結果、D7000と同様カーボンスリーブを使った方式としました。カーボンをぴったりと覆い更にシルクをかけるという大変手間のかかる作業です。
当社Φ6ケーブルを カーボンスリーブで覆いさらにシルクスリーブで覆いました。 コネクタは ノイトリックハイエンドタイプの金メッキタイプです。
リケーブル後の音質ですが、もうなんども リケーブル前と後を聴いていますので 直ぐにその違いがわかるのですが、やはり低域がかなり変わります。
ノーマルでは少しやせた感じ と言えば分かり易いと思いますが、しっかりと輪郭が付くという感じでリラックスして聴ける音質になります。




2009/05/23

OJI Special  Balanced-HeadPhone DC-Amplifire

理想を目指し モノラル構成とDCアンプによるハイエンドモデル

バランスヘッドフォンを正確にドライブするためには、共通インピーダンスのない配線をしたバランスヘッドフォンアンプが必要です。一般にはリターン側が左右共通で理想的なドライブが出来ていません。
バランス駆動では アースへの共通インピーダンスの排除を行いますが、更に理想を求めて左右の共通インピーダンスを完全に排除するために 左右モノラル構成といたしました。
お客様の要望で、内容の濃いアンプにするために考えた究極の選択です。何もせずとも アンプが4台必要で通常のアンプの2倍の構成となるバランスヘッドフォンアンプですが、さらに電源も別にしたことで大型のシャーシの採用となりました。

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電源から左右独立した4台のDCアンプがドライブする音質は圧巻です。
当然カップリングコンデンサーのない直結アンプです。

左右個別の 大容量トロイダルトランスとショットキーダイオードによる整流回路。パワーアンプ並の 大容量平滑コンデンサー 4本 以降は、一般のアルミ電解コンデンサーは使用しておりません。
コンデンサーはいろいろ言われておりますが、どうしても それがなければ実現できない回路であれば別ですが、理想的には温度変化が大きいものや損失の大きいものはできるだけ使いたくありません。

DCアンプの直結回路ですから アンプ自身が持っている時定数以外は コンデンサーは使いたくないので バランスアンプ回路は 信号系に入るコンデンサーはありません。

お客様の要望で アンバランス→バランス回路を切り替えて使用できるようにしてあるのですが、こちらには超高域の信号が入るのを防ぐために シルバードマイカコンデンサーによる オーディオ帯域への位相の影響の少ない回路を搭載しています。

アンプ回路は 計測器などにも用いる特性の良いガラスエポキシ基板を使用し、実装密度があまり高くならず、しかし信号の流れは短くと言う理想を追求した回路構成となっています。半田はプラチナゴールドニッカス。抵抗は プレート抵抗。負荷抵抗となる部分には進工業製を使用。

ボリュームも抵抗体ですし、接点があるために音質への影響は避けられませんが、ハイエンド仕様のバランスアンプと言うことで 東京光音電波製を使用。音質への影響を最小限にとどめるようにしております。バランスヘッドフォンのモニターとして末永くお客様に使用していただきたいので 耐久性も重視しています。
XLRコネクタは 全てロジウムメッキ。こちらも耐久性を考慮しています。


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アンバランスと比較試聴のためにも

バランスヘッドフォンアンプと言えどもアンバランス回路も徹底的にこだわっています。アンプは同一アンプを使用。出力コネクタは、お客様の要望もあり、挿入感と接触の安定のために接触部分がアースとホット側が同じ構造の物を使用しています。それは絶縁された筐体のコネクタを使用。理由は共通インピーダンスを持ってしまうアースラインをケースに落としたくなかったためです。ケースに落とすとリターン側がシャーシを流れてしまいますので問題です。テフロン線を使い一点アースポイントに最小長さでアースしています。共通インピーダンスの影響を最小限にとどめます。
また 入力はバランス入力だけでなくアンバランスにも対応。こちらも完全DCアンプでアンバラ→バランス変換を損失少なくホットとコールドの位相差を少なくしたハイスピード回路構成です。
セレクタスイッチは 信号の流れを考えて背面に配置。最小のワイヤー長で音質の劣化を最小限に抑えています。
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特徴と仕様

新時代のハイエンドバランスヘッドフォンの特徴を生かすために 完全DCアンプ構成と共通インピーダンスを排除した設計から生まれたハイスピードアンプです。
選別された各種パーツにより無駄な回路を省き 電源からモノラル構成の 左右正負完全同一構成による完全DCアンプで製作しています。
バランスヘッドフォンの特長を生かすために DCアンプによる低域のドライブ力、高精度な広帯域回路とパーツ仕様によるクリアーで抜けの良いサウンドを目指しました。
構成は 入力アンバランスバランス変換回路とセレクターそしてアッテネータからバランスヘッドフォンドライブアンプを経てバランスヘッドフォンコネクタへ接続されます。アンプ信号の流れを考慮して無駄のない構造を心がけています。


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仕様
■入力部
入力: バランス1系統 アンバランス1系統 背面セレクタ
バランス入力コネクタ ノイトリック ロジウムメッキ
アンバランス入力コネクタ ノイトリックRCAタイプ金メッキ
入力インピーダンス 約50KΩ

■アッテネータ :東京光音電波製 4連シールド付きボリューム
■アンバランス→バランス変換回路 :FET入力DCアンプ構成による変換回路 
 帯域外高周波フィルター付き(使用部品 シルバードマイカコンデンサー)
■バランスヘッドフォンドライブアンプ : FET入力DCアンプ構成による
広帯域ドライブ回路。電圧ゲイン 約2.5
出力コネクタ (バランス) ノイトリック ロジウムメッキ
(Φ6.3アンバランス)金メッキタイプ
(絶縁タイプフレームで共有アースはアースポイントに一点アース。アンバラ出力は バランスアンプを共有)
■電源
左右独立 トロイダルコア大容量トランス
ショットキーダイオード整流、オーディオグレード 大容量電解コンデンサー 4ヶ
出力パスコン 大容量OS-CON、入力パスコン フィルムコンデンサー
AC入力コネクタ フルテック金メッキタイプ
ヒューズ コバルトヒューズ
■その他
オーディオ回路 使用抵抗 プレート抵抗
回路上のコンデンサー パスコンOSーCONのみ(一般アルミ電解コンデンサー不使用)
DC検出保護、電源ディレイ回路搭載
EIAラックマウントパネル シルバーカラー

お客様の感想

納得いく音にまとめあげるのに苦労しましたが、ようやくいい感じで鳴るようになりました。
全ては上流で作り上げた音を忠実正確に鳴らすという特性によるものだと感じております。
W5000を愛用している私からするとこの傾向は喜ばしいことです。
作り上げた音を忠実に再現してくれる、答えてくれるアンプですね。
様々なパーツを組み合わせて音を作り上げることもまたオーディオの楽しみだと感じている私からすると、このアンプは実に挑発的で、なんとか使いこなしてやろう、なんとかもっと良い音を作り上げてやろうと燃えてきます。
W5000によって環境整備に力を入れだした時を思い出します。

この特性はモニターとして優れているのは勿論、オーディオとしても楽しめるアンプだと感じております。
本当に素晴らしいアンプを製作して戴きありがとうございました。

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